『ロード・オブ・ザ・リング』の世界、再びっ!(点数 95点)
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思えば、『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ王子にボンノーしたのがオーランド・ブルームとの出会いでした。さらりとした長い金髪が似合いすぎる美貌にひとめぼれ。あの金髪がヅラで、地毛が黒髪巻き毛だと知ったときの衝撃は、今でも憶えています(笑)。
そんな懐かしい『ロード・オブ・ザ・リング』トリロジーの世界が、帰ってきました。
甥のフロド(イライジャ・ウッド)が、あの壮絶な冒険に出る60年前。
ビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は、ホビット村の袋小路屋敷で、平凡ですが、平和な毎日を送っていました。
他のホビット族同様に自分の家を愛し、外の世界のことは蔵書や地図でしか知りません。
そんな彼の元に、魔法使いの灰色のガンダルフ(イアン・マッケラン)が現れて……。
『ロード・オブ・ザ・リング』トリロジーの世界が、帰ってきました。
舞台は、60年前の中つ国。
邪竜のスマウグから、ドワーフたちのかつての王国「エレボール」を奪還する壮大な冒険が始まります。
ガンダルフから突然の訪問を受け、気がつけば、13人ものドワーフたちが自宅にやってきて、食料貯蔵庫をカラにし、大宴会が始まっていたという事態に、呆然とするビルボ。
しかし、結局は、ドワーフたちの遠征に参加していました。
ビルボを演じるマーティン・フリーマンがいいんですよね。
イケメンですが、きょとっとした顔をして、いつの間にか巻き込まれている感じが「こういう人いるよね」と納得できる普通の人(ホビットですが)を好演しています。
たいして、ドワーフのリーダー・トーリン(リチャード・アーミティッジ)は、ワイルドで(笑)かっこいいんですよね。イケメンだし、たくましい
し、一本筋が通っているし。
ちょっと不満なのは、美形のエルフがほとんど出てこないこと。なにしろ、出てくるのは、ゴブリンでしょ、オークでしょ、それにワーグ。「美」とは、ほど遠いような……。
おなじみの世界でさまざまな敵が待ち受けています。あの世界の匂いすら、感じられるような見事な映像です。
3Dでよかったと思う臨場感にうっとりし、本当に冒険しているかのような大迫力ビジュアルの中で起こるさまざまな事件やアクシデントにわくドキしっぱなし。
170分があっという間で、「ええっ? これから、続きはどうなるの」とエンディングで呆然としていました。
三部作の一作目として、続きにものすごく期待させられました。早く続編を 公開して欲しいです。
フロド(イライジャ・ウッド)や、ガラドリエル(ケイト・ブランシェット)、年老いたビルボ(イアン・ホルム)、サルマン(クリストファー・リー)など、懐かしい方々の登場にも感涙。
さらに「いとしいしと」のゴラムとの再会にもドキドキです。
年末の「わくドキ」のシメは、この作品できまりですね。
(小泉 浩子)