ハル・ベリーの演技から目が離せないっ!(点数 85点)
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1973年。自分が買った覚えのない服や、記憶にない時間があり、ストリッパーのフランキーは、悩んでいました。さらに身に覚えのない傷害事件で逮捕されてしまいます。
警察か、精神病院での治療かという選択肢の中で、彼女は、サイコセラピストのオズを選びます。
医者と言うよりは、研究者の彼は、彼女の中に人種差別主義者の「アリス」を見つけますが……。
10年かけて映画化権を手に入れ、プロデューサーと主演もはったハル・ベリーがすばらしいです。
フランキーとアリスを「つり上げた眉」だけで表現し、アラフィフで出産直後とは思えない見事なプロポーションで、冒頭約4分間、華麗なダンスを披露しました。
現在なら「解離性同一障害」は、知れ渡っていますが、1973年では、そうではありませんでした。
この話が実話だとは驚きです。
妻と別れ、心に傷を負っているオズが、フランキーとともに過去を探していくうちに少しずつ、心を開いていく過程にうるうるしてしまいます。
過去と向き合うのは、つらく、さらに、真実を追求するのは容易でありません。
だけどあきらめない二人。
どんなにつらくても過去と向き合い、真実を探す強さがほしいと実感しました。
見終わったあと、明日もがんばろうって思わせてくれる作品です。
(小泉 浩子)