パラノーマル・アクティビティ3 - 福本次郎

デニスが次第に孤独に苛まれていく過程に共感を覚える。(点数 50点)


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大人には見えないものも、まだ幼い娘の目ははっきりととらえている。
「それ」はおそらく恐ろしい姿ではないのだろう、彼女とは仲の良い
友人のような関係を築いている。あの悲劇からさかのぼること十数年、
映画は「それ」の犠牲になった姉妹の幼少期にさかのぼり、彼女たち
がなぜ事件に巻き込まれたのかを探る。家屋内の監視カメラとハンデ
ィカメラの映像をドキュメンタリー風に作り込む手法に新鮮味はない
が、さりげない日常が少しずつ歪んでいく違和感自体は健在。

【ネタバレ注意】

デニスとジュリー夫婦、娘のケイティとクリスティは新居に引っ越す
が、子供部屋の納戸から何度も異音が聞こえだす。ビデオカメラマン
のデニスは寝室と子供部屋、リビングルームに監視カメラを設置する。

変化の乏しい退屈なモノクロ映像が「それ」の気配を発し始めるだけ
で、緊張した空気が満ち溢れる。だからこそ、ジュリーのいたずらに
は思わずイスから落ちそうになるほど驚いた。その後も、異変にナー
バスになるデニスと信じようとしないジュリーの葛藤、子供部屋にい
てもケイティとクリスティの「それ」への温度差の違いなど、恐怖の
主体に対してもそれぞれ感じ方が違い、特にデニスが次第に孤独に苛
まれていく過程に共感を覚える。

あくまで超常現象を撮影する立場を貫こうとしたデニスが当事者にな
ってしまう瞬間は、感情を交えず冷徹だった映像がデニスの絶望に塗
りつぶされているようだった。

福本次郎

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