ハロウィンII - 渡まち子

◆あまりの流血シーンの連打に、見ていてぐったりと疲れる(45点)

 ヘヴィ・ロック・ミュージシャンが本業のロブ・ゾンビがスプラッタ映画「ハロウィン」をリメークして思いがけず好評だったが、本作はその続編で、主人公の殺人鬼マイケル・マイヤーズの妹ローリーが中心の物語だ。どこか幻想的なタッチで、時折ミュージック・ビデオのようにも見える。ハロウィンが近くなり、不気味な夢を見るようになったローリー。彼女はマイヤーズ家で唯一の生き残りだったが、そうとは知らずにストロード家に引き取られ幸せな生活を送っていた。そんな時、売名行為に走るルーミス医師の本が発売され、自分が殺人鬼マイケル・マイヤーズの妹だと知ってショックを受ける。思わず家を飛び出したローリーだったが、時を同じくして精神病院から脱走したマイケルが再び殺戮行為を繰りひろげていた…。

 問答無用のスプラッタ描写で人気の「ハロウィン」のオリジナルは、ジョン・カーペンター監督による傑作ホラーだが、ロブ・ゾンビ版「ハロウィン」はマイケルの幼少期を描いてオリジナルのファンにも強く支持された。その続編も、相変わらず残酷シーンがてんこもりだ。殺戮方法は巨大なナイフでめった刺しと、少々ワンパターンなのだが、それゆえにシンプルな怖さがある。そんな中、時折挿入される母親の記憶の映像が美しい。ブギーマンことマイケルと妹ローリーを精神的に支配する母親が、白いドレスで馬を連れて登場するそのシーンは、ロブ・ゾンビ夫人である女優シェリ・ムーン・ゾンビが演じている。繰り返し挿入されるこのシークエンスのおかげで、スプラッタ映画なのに幻想的な雰囲気を漂った。諸悪の根源の医師ルーミスによって、再び惨劇が繰り返されるが、今回は妹ローリーが決着をつけることに。血まみれになりながらも、兄への愛を口にする彼女には悲壮な決意が感じられる。あまりの流血シーンの連打に、見ていてぐったりと疲れるが、「13日の金曜日」のジェイソン、「エルム街の悪夢」のフレディと共に、近代が生んだ3大モンスターのマイケルに“安息”を与える本作、監督のホラー映画への愛情が垣間見えた。ロブ・ゾンビらしいこだわりの音楽が残虐性を引き立てている。

渡まち子

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