意外にも起承転結がしっかりした“まっとうな”作り(60点)
スプラッタ、今さらのリメイク、監督はデスメタルのロブ・ゾンビとくれば敬遠する人も多いだろうが、意外にも起承転結がしっかりした“まっとうな”作りだ。これだから映画は見てみないと分からない。ハロウィンに現われる殺人鬼マイケルの少年時代と、精神病院を脱出し街へ戻るいきさつが描かれる前日譚だ。マイケル少年の壮絶な殺戮シーンは、容赦ない血しぶきが飛ぶ残酷さだが、妹との関係性は哀しいもの。キーパーソンの医師を演じるマルコム・マクダウェルが物語を引き締めるが、どうしても彼の顔に狂気を見てしまう。70年代のヘビーな楽曲がたっぷり楽しめる音楽系ホラーだ。
(渡まち子)