トランスフォーマー ダークサイド・ムーン - 福本次郎

このスケールの大きさが、他国やTVの追随を許さないハリウッドの底力なのだ。(点数 50点)


(C)2011 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

重量感あふれるロボットたちの肉弾戦にハイテク武装した米軍が入り
混じる、砲弾と瓦礫が飛び交う市街戦。今回も修羅場に飛び込んだ登
場人物たちが味わう興奮とスリル、恐怖と使命感を観客にも体験させ
てくれる。客席を取り囲むような重低音は圧倒的な迫力で空気を震わ
せ、さらに3Dでパワーアップされた映像は、ただ感覚器官を解放して
一方的に刺激を受け入れることを要求する。思考を放棄してジェット
コースターに乗っている気分になれば2時間半を超える上映時間はあっ
という間に過ぎていく。

1969年、アポロ11号から月面に降り立った2人の宇宙飛行士は金属生命
体を発見する。彼は最先端技術の開発者・センチネル、40年後彼はオ
ートボットのオプティマスによって覚醒させられる。

ケネディ大統領まで引っ張り出してきて、アポロ計画の裏にあった知
られざる目的を描こうとするが、そのディテールへのこだわりこそホ
ラ話の真髄。物語もサムとオートボットたちの友情の範疇を超え、地
球侵略をめぐる巨大な陰謀の様相を呈してくる。

やがてセンチネルの密約が明らかになり、またしても地球が彼らの戦
場になる。ラスト30分はスクリーン上で何が起きているかを正確に把
握できないほど混沌としているが、それでも画面の隅々にまで神経の
生き届いた表現力はCGの最新技術力の見本市のよう。このスケールの
大きさが、他国やTVの追随を許さないハリウッドの底力なのだ。

福本次郎

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