トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン - スタッフTOMOKO

3DとCGは圧巻。人間とロボットの友情はわかるが、表現が浅く、映画としての余韻は少ない。(55点)


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マイケル・ベイ監督の「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」の3Dがすごいらしいよ、と誘われ、夫と一緒にレイトショーで観劇。

確かに劇場にはカップルやら一人で見に来ている人などでかなり人は入っていた。

先週「コクリコ坂から」を見た時よりも明らかに人出は多い。
3Dメガネを片手に、少し期待してシートに座る。

一応、前作も見ているし、ストーリーの流れもつかんでいるつもり。
映画が始まり、宇宙での機械同志の戦争のシーンから始まる。

なるほど、3Dの飛び出し方が半端ない。
遊園地の飛び出すアトラクションみたいで面白いなあ。

「アバター」の時もその技術力に驚いたが、今回は3重にも4重にもなった3Dの奥行き感や迫力は、最近見た映画の中では1番ではないかと思う。
なので、そのあたりの最新技術を見たいのなら、劇場に足を運ぶのをオススメする。

そして、ここから映画の内容について述べるが、正直、ファンにはつらい内容だと思うので、「トランスフォーマー」ファンでこの映画好きだ!という方がいたらこの先は読まないで欲しい。

今回、この映画に55点という点数を付けたが、配点を、100点満点中、3DやCGなどの技術力50点、ストーリー、配役など映画の内容について50点とした場合、技術に50点、中味に5点という内訳だからだ。

機械同志の勢力争い、裏切り、機械と人間との争いや友情など一応核となるストーリーもあり、人間同士もラブストーリーやちょっとしたエピソードも盛り込まれ、一応映画としての体は整っている。

しかし、ほとんどが機械同志の戦い、殺戮、逃亡といったシーンがメインで、機械が車になったり、武器になったりして、その変身シーンなどがこれでもかと繰り返されるばかり。

これを2時間以上も見なくてはいけない(映画をこんなにつらいと思ったのは初めてだ)

のは、苦痛でしかない。
とにかく冗長なのだ。

巷では、モン・ハンなどの戦闘ゲームが大流行だし、ゲーム世代の子供や若い人たちは

こういう刺激には慣れっこになっているせいか、表現がどんどん過激になっていて街中がほとんど壊滅状態になり、たくさんの市民が死んでいるのに、最後は主人公や恋人が生き残り、「めでたしめでたし」なのは納得がいかない。

ひたすら、技術力を見せるための戦闘シーン、刺激を追い求める過激な映像。
これを「すかっとした」「面白かった」と言っているレビューが大多数を占めている日本の行く末が心配になる。

映画のストーリーに奥行きがないので、どの登場人物にも魅力も共感も感じることができないし、最後、地球を守ることができて、ハッピーエンド、と言われても、この手の(地球侵略あるいは滅亡を救う系)映画を見なれている私たちには予定調和でしかない。

映画としての深みや面白さ、考えさせるところのほとんどない、最新技術だけが見どころの映画というのが私の評価で、遊園地のアトラクションレベルの娯楽を味わいたい方には向いているが、本当の映画好きにとっては、表現の浅さに拍子抜けしてしまう作品である。

スタッフTOMOKO

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