山口雄大監督と主演の坂口拓が再びタッグを組み、『地獄甲子園』の主人公・野球ジュウベイが更にパワーアップして9年ぶりに帰って来た!!(点数 70点)
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山口雄大監督と主演の坂口拓が再びタッグを組み、『地獄甲子園』の主人公・野球ジュウベイが更にパワーアップして9年ぶりに帰って来た!!と言っても、『地獄甲子園』の正式な続編ではない!!主人公の名前、演者は一緒でまったくの別モノなのだ!!
様々な凶悪事件で逮捕された野球ジュウベイ(坂口拓)は、矯正施設“鳥竜矯正学院高校”に収容され、私設管理者の三船知事(田山涼成)から野球部への入部を強制される。子供の頃の出来事が原因で「二度と野球はしない」と誓っていたものの、生き別れた弟のムサシの居場所を知るために入部。矯正所同士の野球大会「非行甲子園」に出場することが決定し、対戦相手が殺人野球を繰り広げる女愚連隊で構成されるブラック・ダリア高校であることを知らされるが・・・。
『地獄甲子園』の世界観を継承しながらも大流血、残酷、下品が加味されたことによって悪ノリが大幅に目立ち、さらにアクションも強化され、コメディー要素も持続しつつという具合に、観る者に強烈なインパクトを与えるような描写をとことん描いたのが本作だ。
冒頭から額にボールが直撃して顔面抉れて血まみれ、坂口拓の格闘技を活かせたファイトシーン、尻穴に手を突っ込まれる、爆破に銃撃、最大の見せ場である殺人野球シーンでの血みどろ人体損壊…荒唐無稽を全面に押し出し、さらにはかつてのナチ系女囚映画の雰囲気を男性に置き換えたような描写、サイボーグが出てきて大暴れ、このサイボーグがモンスター作品に登場するようなモンスターらしさ(人喰い大唇のようなモノ)を発揮…とにかくやりたい放題でブッ飛んだ作風が最大の魅力なのである!!
星野真里の男役、持ち前のキャラクターを活かして試合実況する山寺宏一、S女ぶりを遺憾なく発揮する蜷川みほ…脇を固めるキャストのキャラクター描写も大いに注目して頂きたい!!
(佐々木貴之)