テラビシアにかける橋 - 岡本太陽

テラビシアにかける橋原作(65点)

 先日、子供向けかと思うとそうでもないとインターネットで見たので興味が出て観に行った。ディズニーが配給しており、はじめはCG等をたくさん使っていてあまり現実味のない作品だろうと思っていたが、結構リアルな映画だった。もちろんコテコテな子供向けのファンタジー映画的なところもあるが、この作品は大人が観るほうが楽しめるかもしれない。

 この映画は絵を描く事が好きなジェス少年と文章を書く才能のある少女レズリーの友情を基に描かれた作品だ。ある日金銭的に困難な家庭で育つジェスが通う学校にレズリーという女の子が現れる。偶然にもジェスの暮らす家の隣りにレズリーは引っ越して来て、いつしか二人は友達になり遊ぶようになる。二人の遊び場は近くの森で、彼らはそこを二人だけの秘密の場所とし、そこで想像し、その森の中に自分たちで制御可能な王国を創り上げるのである。

 この映画の最大の魅力はやはりファンタジックな映画でありながらリアルな感情を表現している点だろう。女系家族の中で育つジェスは多感な時期で、家庭の中で生活するのが少し窮屈に感じている。少年には年下の妹がおり、父親はその子には愛情をたくさん注ぐのに自分にはそっけない態度をとるので、自分は愛されていないのではないだろうかと感じたり、学校でも自分は他の子供たちとは少し違うのではないだろうかと感じる孤独。そういったジェス少年の感情をリアルに描いた本作は他の子供向けの映画の中で異彩を放っている。

 想像し新しい世界に出会うこの物語はファンタジーでありながら、少々暗い面も持ち合わせており、原作を読まなかったわたしには少し衝撃的な出来事も描かれてあった。もしこの映画を子供が観ると、非常に嫌な感情を覚えるかもしれないが、こういった事が大人にも受け入れられる事実だろう。

 あるシーンに木から綱が垂れ下がっているロープを使って川を越えるところがあるのだが、わたしはそこで胸が一杯になってしまった。その映像はわたしの子供時代を思い出させた。そういった意味でこの映画はわたしにとっては結構ノスタルジックなものでもあった。わたしが小さかった頃は不思議な事が起こるのでないかと常に毎日が冒険だった。いつも空想に耽っていた。今もそのわたしの空想癖は治らないが、想像することは時に人を癒し元気を与えてくれる、そう思ってもいいのではないかとも思う。。。

岡本太陽

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