ダークナイト - スタッフ古庄

◆わけがわからない程の超ど迫力っ!!(90点)

 数年前、いえ数十年前ですか?一世を風靡したこうもり男、バットマン。個人的にはあまり好きではなく、おもしろい!!っと思ったこともほとんど無かったので、今作品に対しても興味が非常に薄かったのですが・・(バットマンビギンズも観てません 汗;)

 だって、すごいのはバットマン本人というより、バットマンスーツだったり、バットモービル(車)だったり、“物”じゃないですか・・!?むしろそれらを作ったアルフレッドがすごいよ(笑;)なんて思ってましたが。

 今回のバットマンはすごすぎですっ!!いままでの悪態、悪言をお詫びします(涙)

 さらに、今回の「ダークナイト」・・このバットマン以上にジョーカーがすんごい・・・っ!!

 ジョーカー役のヒース・レジャーさんなんですが、実はこの「ダークナイト」が遺作となってしまったそうなのです。なんと28歳という若さですよ。

 彼のことはあまり知らなかったんですが、「チョコレート」や有名なところで言いますと「ブロークバック・マウンテン」(コチラでは、アカデミー賞やゴールデングローブ賞にもノミネートされています)などに出演されています。

 昨年から不眠症に苦しみ、不眠症・神経不安などを解消するために6種類の処方薬を服用していたそうで、事件当時はインフルエンザにもかかっており、薬の併用・過剰摂取による急性薬物中毒による事故死だったそうです。

 この作品:「ダークナイト」を観たら、とてもおしい役者さんをなくしたと思いますよ。本当に残念です。

 ご存知のとおり、ジョーカーは、狂気狂乱悪の根源!自分の快楽の為だけに凶悪な犯罪を繰り返す享楽犯罪者なのですが、どんな善人も悪に染まる・悪に染めることも楽しみとしており、このトチ狂い方が、半端ないっ!!

 役でなくヒースさん本人も頭狂ってるんじゃないかと思うほどの勢いで、(ここが見所なんですが)米でも「ジョーカーの精神にのっとられたのかもしれない」とゴシップ記事になったほどだそうです(驚)

 もともと不気味なピエロメイクで、気持ち悪さのインパクトはありありですが、そのメイクがちょっとハゲ(頭も)かけているあたりがまたたまらなく不気味。(ヒースさんの面影は一切とどめておりません。誰かわかりません 笑;)

 不気味異常者ものの他作品では、“不気味=暗い(性格が穏やか?)”という方程式が多くは成り立ちますが、ジョーカーの不気味さは超ハイテンション!!ハハッハ?ッ!!と声高らかに、残酷な行為をなんなく実行。

 本作はのっけから、すさまじい手際のよさであっとい間に銀行強盗(ルパンもびっくり)をやってのけ、銀行強盗中には数人いた仲間(と言えないけど)も強盗完了と同時にすっきりと(?)ジョーカー一人に・・(驚;)強奪金はすべてジョーカー一人の手に渡るってぇ手筈ですよ。。凶悪犯はなんで頭がいいのでしょう・・・(笑;)

 早業銀行強盗にあんぐり!冒頭からぐいっぐい映画に引き込まれちゃいました♪

 今作品は、2時間45分という長(超)大作で、中だるみも覚悟で観に行きましたが、ラストまで息つく間もないくらいほどのど迫力!!ゴッサム・シティは大崩壊です!

 ただ、マネーローンダリングと銀行、マフィアと企業の兼ね合いなどの話が私にはイマイチわかりませんでしたが(汗;)

 まぁ、とにかく悪のはびこるゴッサムシティからバットマンが悪を一掃するっというのが本来のお話で、今回は、最凶悪ジョーカーを相手に悪戦苦闘の物語です!

 で、本作を観ていて・・疑問点が・・。それは、警察がバットマンを逮捕しようとしているということ。正義の味方なんだしなんでだ??っと観ていると・・(バットマンビギンズをご覧の方はご存知のようですが。)

 バッドマンは、私的(法外の方法で)に悪を退治しているので、表向き警察としてはバッドマンを逮捕しなければならない、ということなんですねぇ。(なるほど!)

 そんな理由からでしょうか、バットマンに守ってもらっているはずの善良な市民にしても・・バッドマンは悪を退治してくれる“正義の味方”と考える人たちと、バッドマンは法を犯して勝手に悪に制裁を加えているのだから“悪者”と考える人たちがいるのです。(ん?複雑)

 そんな市民感情を知ってか知らずか、最凶ジョーカーは、なんと!!「バットマンが正体をばらさなければ市民を一人ずつ殺す」と脅迫。実際に、市民が殺されていくのです・・・

 「バットマンがいるから鬼畜の極悪人がでてきた!バットマンのせいで人が殺された!正体を明かせ!」っと市民はバットマンを攻めはじめる。

 当然、悩むバットマン・・

 ゴッサムシ市民を守るため一体どうすればいいのか!?街を守っているはずなのに・・“正当”な正義の味方=ヒーローではない(なんだかわかりずらいですが・・笑;)ことがまた、バットマンを苦しめます。。

 恐らくこの正義の味方的葛藤も本作の見せ所だったのではないかと思うのですが・・
ちょいとした感動で感傷に浸る間もなくハイスピードでストーリーは展開していき(驚;)・・(いつの間にやらこの葛藤はいずこへ・・・(笑)解決され(?)・・)

 そんな葛藤があったことすらすっかり忘れてしまうほど(笑)あれよあれよとすごい展開に!!

 巨大トラックと護送車のカーチェイス、巨大トラック横転、大病院の爆破、バットマンモービル(今もこんな名前なのかはわかりませんが)でのカー(?)チェイス(特に変形後がかっこいい♪)わけもわからぬ程のイケイケ状態に投入です!!(このど迫力、極めてNO1に近いベスト3入りです♪←意味不明ですが。汗;)

 また、警察にはマフィアとつながった密告者がおり、誰を信じていいのやら、何が本当なのやら・・・

 挙句には善は悪にもなり得るし、正義であっても悪かもしれない・・悪であっても正義の心は持っているし・・っと何が悪で何が正義なのか、人間の複雑な心理・感情でさらにストーリーはヒートアップ。(ん?ん考え深い・・)混乱の渦。

 一転二転、三転、四転(くらいするかも!?)のどんでん返しの連続は、クリストファー・ノーラン監督(作品:メメント、インソムニア、フォロウィング・・)の十八番♪この作品でも思う存分ラストまでみっちり楽しめませてくれました!!

 “バットマン”ってことで、日本では敬遠する人も多いようですが、(自分もそうでしたが)、今回の作品は熱くオススメです!!似た作品でスパイダーマンなんかが思いあたるところですが、本作品を観てスパイダーマンを思い返すと、なんとも陳腐に子供だましに感じてしまいます(涙)もちろんスパイダーマンもスパイダーマンで面白いとは思いますが、迫力の差が明白です。

 って以前までは断然スパイダーマン、スーパーマン派だったんですが、今回でバットマン見直しました♪

 しかし・・最後にどうしても一つツッコミたい!!それは・・何故バットマンはジョーカーを殺せないのでしょうか。。。殺したら悪になるから??じゃぁ、他の手下なんかはあっさり殺しちゃってますけど・・・それはいいのでしょうか?水戸黄門の介さん角さんみたいに実は殺してないとか!?疑問です(笑)

 とりあえず(笑)見ごたえ充分ですので、是非オススメです♪

スタッフ古庄

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