スナイパー: - 佐々木貴之

スナイパー:

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◆男同士の対決を主軸にしながらも、若手OJの成長を描いたハードボイルド風のポリスアクション(65点)

 新人の制服警官OJ(エディソン・チャン)は、ある事件現場で犯人を射殺。香港警察特殊任務部隊SDUの隊長フォン(リッチー・レン)は、彼の腕前を買って部隊に採用する。時同じくして、リン・ジン(ホァン・シャオミン)という男が四年の懲役を終えて出所する。彼は元SDUの警官で唯一500メートル先を狙える名狙撃手でフォンと一、二を競うほどだったが、タオ(ジャック・カオ)率いるグループによる銀行強盗事件で誤って人質を射殺してしまったことが原因で過失致死罪に問われ、服役することになった。フォンら仲間に裏切られたと思った彼は、タオ一味の手先となってフォンへの復讐を果たそうとしていたのであったが……。

 男同士の対決を主軸にしながらも、若手OJの成長を描いたハードボイルド風のポリスアクション。アクション演出に関しては、銃撃戦だけに拘っており、カーチェイスやド派手な爆破は観られない。

 冒頭からパンチの効いた銃撃アクションが観られ、随所にこの手の見せ場が散りばめられている。中でもタオの部下がレストランに立て篭もるシーンでのOJの一撃は、換気扇の間を弾丸がすり抜けるところを的確に魅せつける。これだけでもインパクトは強烈であり、OJの狙撃の腕前がピカイチであることを存分にアピールできたシーンだと捉えられる。

 クライマックスではフォン、OJら狙撃部隊とリン・ジンの壮絶かつハードなガンバトルが繰り広げられ、これがとにかく見応え抜群で面白さを十分に実感できる。

 香港、台湾、中国の三国三大スターが集結した本作。実は、エディソン・チャンが性的プライベート流出事件が原因で08年2月に引退表明したことによって、これが香港映画見納め作品となった。それだけではなく、事件の影響で香港では小規模公開、中国ではDVDストレートとなってしまった。そんないわくつきの本作、日本では堂々と劇場公開!! これは、エディソンが日本映画出演経験者だからなのか?!

 男は競争心を抱くべきなのか?! 本作を観て考えてみては……。

佐々木貴之

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