シャーク・ナイト - 小梶勝男

サメ映画の定番の描写もたっぷり取り入れながら、従来のサメ映画にないアイデアも盛り込んで、最後まで楽しめた(点数 69点)。 


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サメが人を襲う映画は見飽きた気がしていた。だが、この作品の監督は、スプラッター・ホラーの秀作「デッドコースター」「ファイナル・デッドサーキット3D」などを手掛けた、デヴィッド・R・エリスである。
ただ若者たちが海洋に投げ出されてサメに襲われるだけの「赤い珊瑚礁 オープンウォーター」などとは違い、殺人ゲームを仕掛ける人間たちの狂気を描いて、意外に面白いサスペンス・ホラーを作り上げた。

キャンパスの金髪美女サラ(サラ・バクストン)に、友人として別荘に招待された大学生男女6人。そこは、美しい湖に浮かぶ楽園のような孤島だった。
久しぶりに帰ってきたサラを、地元の人たちはにこやかに迎える。だが、その笑顔にはどこか不気味な影があった。
やがて、サメがいないはずの湖に、人食いザメが姿を現し、大学生たちを襲い始める。

実話を基にしたドキュメンタリー風の「赤い珊瑚礁」に対し、こちらはエンターティンメントとしての様々な娯楽の要素が取り入れられている。
映画が始まってすぐ、サメが人を襲い、そこからの物語のテンポがとてもいい。
バカンスに出かける大学生のキャラクターを手際よく描き、水着の美男美女のまぶしい肢体、エキゾチックで美しい湖と島の風景も、たっぷりと見せてくれる。
そして、アニマトロニクス(ロボット)のサメがとてもよく出来ている。小さなものから巨大なものまで、様々な種類が登場し、鋭い歯がびっしりと並んだ口を大きく開けて飛んでくる様子は、なかなかの迫力だ。

やがて、サメの襲撃が、人間の仕掛けた殺人ゲームであったことが明らかになる。そこからの展開は、様々なホラー映画で描かれた脱出劇を思い出させて、見応えがあった。
最後に、意外な「生き物」が活躍するのもいい。

従来のサメ映画にはないアイデアも盛り込まれ、最後まで退屈することなく楽しめた。

小梶勝男

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