ザ・レッジ ‐12時の死刑台‐ - 佐々木貴之

マシュー・チャップマン監督の久々の監督作…お得意の心理サスペンスで腕前を大いに振舞ってくれた!!(点数 70点)


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脚本執筆中心だったマシュー・チャップマン監督が『ハート・オブ・ミッドナイト』以来23年ぶりにメガホンをとった心理系サスペンス・スリラー。

ホテル勤務の青年ギャビン(チャーリー・ハナム)が高層ビルから飛び降り自殺を図ろうとしている。そこで、刑事ホリス(テレンス・ハワード)が駆けつけて説得に応じるが、ギャビンは「自分が飛び降りなければ他の誰かが死んでしまう!!」と語る。ギャビンは何故このような事態になったのかをホリスに語るのだが…。

主人公ギャビンに扮するチャーリー・ハナムをはじめ、テレンス・ハワード、リヴ・タイラー、パトリック・ウィルソンといった実力派スターが脇を固め、華を添えている。リヴ扮するシェーナはギャビンのホテルで働きながら美術の勉強をしている。パトリックはそんな彼女の夫であるキリスト教徒ジョーに扮している。

ジョー&シェーナ夫妻がギャビンの住むアパートへ引っ越してくるが、ギャビンはシェーナに一目惚れ。そして、偶然にも職場も一緒になり、上司と部下の関係以上に親しくなって結局は肉体を重ねることになる。

また、主要キャスト四人が何らかの問題を抱えていることも興味深いが、この四人のキャラクターを丁寧に描いているのも良きポイントだ。中でも、信仰心に執着しているジョーの存在は共演者を喰う勢いすら感じられ、観る者に与えるインパクトはかなり大きいと言える。

本作の見所の一つとして、シェーナ=リヴのセクシー・サービスが味わえる。妖艶な人妻という男性には嬉しい役柄である上に、妄想にまつわるエピソードで観られるサイケデリックなムードがエロスを倍増させる自慰行為やテーブルでの激しい性行為という具合に、リヴ・タイラーの魅力を惜しむことなく押し出しているのである。

飛び降りようとするギャビンとそれを説得するホリス、ギャビンがここに至るまでの過去の行動を交互に描き、ストーリーが進展するにつれてギャビンが打ち明けた「他の誰かが死ぬ」とは?!が明かされ、衝撃的な結末を迎える。

マシュー・チャップマン監督の久々の監督作…お得意の心理サスペンスで腕前を大いに振舞ってくれた!!

佐々木貴之

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