ロジャーとピートの強い絆が静かな感動をよぶ(55点)
4人のメンバーが2人になってなお、活動を続けている気骨あるロック・バンド「ザ・フー」の軌跡を追った音楽ドキュメンタリー。デビュー当時のいきさつや秘蔵ライブ映像、スティングやオアシスのノエル・ギャラガーなどのインタビューが貴重だ。バンド内のトラブルは、音楽、ドラッグ、ファンの死など大物バンドにはお決まりのものだが、ドラムのキースとベースのジョンの死を乗り越えて活動する、ロジャーとピートの強い絆が静かな感動をよぶ。個人的にはケン・ラッセルの異色音楽映画「トミー」に関してのエピソードをもっと知りたかったので、そこが残念なところ。
(渡まち子)