◆スリリングでテンポもすこぶる良い。(75点)
ベン・アフレック、マット・デイモン、ウェス・クレイヴンというハリウッドの人気スターと若手スタッフたちが送り出すスプラッター・ホラー作品。
舞台はテキサスの田舎町に存在するうらぶれたバー。常連客たちが酒を飲んでクダを巻いている中、ショットガンを持った血まみれの男が突然やってくる。彼が「何者かがやってくるから店を閉鎖しろ!」と叫んで警告した直後に正体不明のモンスターが店の窓を破壊して侵入する。客たちとモンスターの壮絶な攻防戦が繰り広げられることとなる。
ほとんどがバーの店内でストーリーが展開するという、低予算であることがまるわかりのワンシチュエーションが恐怖感と緊迫感を醸成させる。モンスターによる襲撃は大変勢いよく描かれており、スリリングでテンポもすこぶる良い。また、スプラッターと言うことで血飛沫が飛び散り、グロテスクなシーンがこれでもかというほど観られる。ホラー映画としての怖さよりも低俗な気持ち悪さを存分に感じ取られるのである。他にも下ネタによるブラックユーモアも取り入れてさらに面白く仕上がっている。中でもモンスター同士の交尾シーンは、強烈なインパクトで印象的だ。
上映時間は86分と比較的短めであり、その中でも随所に見所をうまく散りばめられているので見応えは十分だ。とにかくホラー映画好きには嬉しいこと間違いなしの作品である。
(佐々木貴之)