サブウェイ123 激突 - 佐々木貴之

◆サスペンスとしての面白さは十分(70点)

 70年代を代表する傑作サスペンスとして今もなお語り継がれている『サブウェイ・パニック』(74)を舞台を現代に変えてリメイク。監督は、大作系娯楽アクションのヒットメーカーであるトニー・スコット。主演は、デンゼル・ワシントンとジョン・トラヴォルタというハリウッドが誇る二大スターのW主演ときたもんだから凄い作品、面白いに違いないと観る前から大きな期待を抱かせてくれる。

 ニューヨーク。ぺラム駅1時23分発の電車を四人組の男がジャックした。グループのリーダーであるライダーと名乗る男(ジョン・トラヴォルタ)が一車両だけを切り離して乗客を人質にし、運行司令室に無線で連絡する。この無線を受けた指令係勤務の職員ガーバー(デンゼル・ワシントン)が交渉役に指名され、59分以内に身代金1000万ドルを用意するようにと市長に伝えさせる。ガーバーとライダーの無線を通じての頭脳戦は、ヒートアップしていくが……。

 本作の面白さと言えば、何と言ってもガーバーとライダーの無線での“口撃”であり、この頭脳戦、駆け引きの模様を緊迫感を張り詰めさせて臨場感たっぷりに描き出している。これが観る者をハラハラドキドキさせてくれるのである。また、“何故ガーバーが交渉相手に指名されたのか?”やガーバーが抱えている秘密といった謎が用意されており、観る者を作品の世界へとグイグイ引き込ませ、この先の展開を気に掛けさせる。このような感じでサスペンスとしての面白さは十分に味わえるのだ。

 また、アクション映画の要素も取り入れられているが、基本的にはサスペンスに重点を置いているため、ド派手なモノは用意されていない。身代金を運搬する市警のパトカーがタクシーとクラッシュしたり突然追突されて激しく横転してしまうというちょっとしたカークラッシュや終盤でのライダー以外の三人の犯人と制服警官軍団による銃撃戦ぐらいであるが、それでも面白さを引き出すための役には立っているので良しとする。

 上映時間は、105分と二時間もない。ハリウッド大作を気軽に楽しみたいという方にオススメしたい。デンゼルとトラヴォルタの演技合戦、面白味のあるサスペンスを味わおう!!

佐々木貴之

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