ゲット スマート - 福本次郎

物語やエピソードはほとんどが過去の娯楽大作からの引用だが、あまりにも生真面目。「笑いを捨てたパロディ」というのは潔さを感じるが、それは見る者にとっては不幸でしかなく、「元ネタ探し」以外の楽しみかたもほしかった。(40点)

© 2008 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BVI) LIMITED

 007シリーズの殺し屋でただひとり2作品連続登場を果たし最後まで死ななかったリチャード・キール扮する「ジョーズ」という男に、飛行機からボンドを追って飛び降りるが途中でパラシュートが開かなくなりテントに墜落するが無傷だったというシーンがあった。そんな元ネタを知らなくとも旅客機から主人公とパートナー、さら巨漢の敵役が降下する場面は十分にスリリングだ。その他もアクションだけでなく上司や同僚とのやり取りなど、ほとんどが過去の娯楽大作からの引用。しかし、あまりにも生真面目に作ってしまったために、まったく笑えない。

 米国の諜報機関に勤務するマックスはカオスという犯罪組織を調査していたが、カオスにオフィスが襲われたために、顔が知られていないマックスが急遽諜報活動を命じられる。そしてパートナーのエージェント99とともに核物質を追ううちにカオスの陰謀が明らかになる。

 消防ホースで敵を撃退したり、小型のボウガンを乱射させたり、肥満女と華麗なステップのダンスを披露したり、むき出しの尻を聴衆にさらしたり、本来ならばこれらは爆笑すべきところなのだろう。ところが映像から伝わってくるのはむしろ緊張感。敵のもとに送り込まれた諜報員がわずかな手掛かりをもとに真相を究明し現場で大暴れするという、まさしくスパイ映画の王道を行くような展開なのだ。いったい何を訴えたかったのか、演出の意図がさっぱり理解できなかった。

 カオスの標的はLAでの「第九」コンサートに臨席する米国大統領で、核兵器で爆殺する計画であると知ったマックスは、そこでも命がけのスタントに挑戦する。その過程もあくまでコメディのようでいて本格派志向。この作品のように「笑いを捨てたパロディ」というのは観客に媚びないある種の潔さを感じるが、それは見る者にとっては不幸でしかない。「元ネタ探し」以外の楽しみかたも提供してほしかった。

福本次郎

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