◆邦画で1番面白いんじゃないか?(70点)
笑いすぎ。笑い疲れる。88分と短いが、あと15分短くしてくれ!といいたくなる。
というのも今回のクレヨンしんちゃんは、ギャグに徹した作りになっているのだ。水島監督は、今まで主に劇場版の予告編や、ギャグシーンのコンテを描いていた人で、いわばクレしんギャグのスペシャリスト。彼の繰り出すギャグは当然の事、爆笑保証付きなのだ。
ところでマスコミ試写というのは、普通オジサンたちを中心に、どう考えてもこういう映画をみるはずのない客層がやってくる。
その映画のプロのオジサンたちが、みさえの尻が通路に挟まるシーンで、我慢できずに吹き出していた、というのは、特筆すべき点であろう。無論、私などは大爆笑で、終わった後の移動中の日比谷線の電車内で、不覚にもそのシーンを思い出してしまい、笑いが再発して止まらなくなった。くれぐれも、変態だと思われないよう、皆さんは気をつけていただきたい。
そんなわけで、これまでは笑って泣かせるというのが、クレしん映画のパターンだったが、今回は直球のギャグ映画として、泣きは期待せずに行くといい。泣きが無いのは物足りないという向きもあろうが、私はこの映画のギャグ部分だけで、70点をあげたい。
ハイスピードの自転車チェイスや、ヘリ対ジェットコースターなど、映画版ならではの見せ場もある。ゴールデンウィークの子供アニメとしては、屈指のオススメである。
(前田有一)