カンフーシェフ - 映画批評なら映画ジャッジ!

◆加護亜依、サモ・ハン・キンポーと世界に打って出る(60点)
笑いたい2009

 何かと世間を騒がせている加護亜依の世界デビュー作となった『カンフーシェフ』は、加護ちゃんやサモ・ハン・キンポーをはじめするキャスト、および主題である料理の魅力を引き出した、なかなか小気味いいアクション作品となった。

 陰謀により店を去ることになった名シェフのホアン(サモ・ハン)は、縁のあるレストラン"四海一品"へ身を寄せる。美人姉妹のチン(チェリー・イン)とイン(加護亜依)が必死に守るこの店は、しかし実力ある料理人の不在で経営ピンチに陥っていた。

 カンフーと料理と元モー娘。。先行き何も考えていないような組み合わせのノーテンキさが、往年の香港映画を思わせる本作の魅力とマッチしている。

 同じ「料理」を題材にした同週公開の韓国映画『食客』と比べると、さすがは中国料理。旨そう感では比較にならない。こんな……といっては失礼だが、キワモノ系アクション作品においてさえ、料理法や素材に対する豆知識をサラリと織り交ぜ、楽しませるだけの引き出しの多さがある。すなわち、ちゃんと料理映画として成立している。さばいた魚が刺身に見えるか、魚の惨殺死体に見えるか。両者を見比べれば違いは一目瞭然である。

 なお、本作は言葉の違うアジア俳優共演ということで、(香港映画では珍しいことではないが)吹き替え音声により上映される。なので、サモハン以外で生声を聞けるキャストは限られるが、個人的には加護亜依を吹き替えるよりも、サモハンの方に水島裕をあてた日本語バージョンを見てみたいところ。

 さてそのサモ・ハンだが、これがえらい元気のよさで、その異様なスピードには、もはや笑うほかない。体脂肪量に対するアクションの切れ味はケタ違いというほど鋭く、これがレイトショーだったら思いっきり拍手しながら鑑賞したいほど。スタッフによる、ワイヤー演出のさじ加減も絶妙で、よけいな興ざめ感もなく楽しめる。

 彼の老練なクンフーと、いい具合に対比した若々しい見せ場を作ってくれるのがヴァネス・ウー。この台湾の人気アイドルは、脱いでもすごいんですを地でいくとんでもないマッチョな体を何度も見せ付ける。およそアイドルを名乗るもので、あんな凄い身体をしている人間はほかにいない。日本では不当に低い評価を受けている"筋肉"は、台湾のオンナノコには好評なのだろうか。どうやら、本気で移住を考える時期が来たようだ。

 なお余談だが、作品パンフのイントロダクションの文章には、ここ最近ないほどに大笑させてもらった。誰が書いたのか、つい聞き忘れてしまった。たぶん公式サイトで読めると思うので、ぜひご覧の程。

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