◆「これが俺の最高傑作だ!!!」(60点)
むむむ。
CMの予告イメージ(ゲラゲラ笑えるものかと思ってました)とは違ったものの。。
「コレが俺の最高傑作だ!」と豪語するだけはある。
タランティーノさん“流”にすごかった!!!
まず、構成。主なストーリーが2つあり(どちらもナチス占領下のフランスが舞台)それぞれに進行、最後にマッチングするシステムだ!
ストーリー【1】ナチスに家族を殺された少女・ショーシャナが壮大な復讐計画を進める。
ストーリー【2】ショーシャナの計画と時を同じくして、アルド・レイン中尉(ブラピ)率いるユダヤ系アメリカ人兵士の特殊部隊が、各地でナチスを次々と抹殺!!! 残虐な手口から“バスターズ”と呼ばれ恐れられる。
(この残虐ぶりが・・・タランティーノ監督っぽい! 頭の皮を剥いだり、バットで滅多打ちにしたり・・・しかも、かなりリアルな映像。。こりゃ誰でも怖いよ。。)
こちらもナチ一掃大作戦を企てる!
んで!!! (各ストーリーいろいろとありまして・・・中略)
【1】と【2】、それぞれの作戦が、ショーシャナの経営する劇場で開催される、“ヒトラー総統を招いたナチのプロパガンダ映画のプレミア上映会”で交錯することに!!!
こんな流れです。
構成事態は目新しい訳ではないのですが・・一体全体どうやって、2つが1つに繋がっていくのか、主要な人物がバッサバッサとあっけなく死んでいってしまうので、全く予測が不可能!
ここが面白かった!!
(ただ、たくさんの人物が入れ替わり立ち代り出てくるので、名前と顔を覚えるのが一苦労。。)
それで、個々の登場人物の出演がちょろちょろっと少しづつで「これぞ主役!!」といった人物がいなかったのですが、、、
不思議なことに! どのキャラクターも濃く! 印象的!! (特に、おススメはクリストフ・ヴァルツさん演じるランダ大佐♪ スゲーですぜ♪)
これは、「“純粋に”いい奴」がいないというストーリー構成だったので(笑;)、
誰にも心底感情移入することなく、第三者的立ち位置から全員を平等にみる事ができたからかもしれません。(たぶん。。笑;)
で! なによりすごいのは!!!
人の心理を計算しつくしたかのような台詞(登場人物たちの会話)の数々。
意味ありげな会話のやりとりに、常に『何か(裏が)あるのではないか・・・』と緊迫感が付きまとう。
(↑コレが本当にスゴイッ!!!)
たいていが“質問と、それに対する回答”というシンプルなやり取りなのだが、中でも受け答えの『切り返し』が極上にうまいのですっ!!!
(ブラックなジョークを挟んでのはぐらかしは まさにアメリカって感じです♪)
しかも、今回、アメリカ英語、イギリス英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語と混ぜこぜMIX。
各言語が持つ独特のニュアンス、その違い(訛りなども含めて)をストーリーに生かしたところが、またすばらしかった!
全ての言葉がわかれば、より楽しめたのではないかと個人的には残念で悔しいです。。
(海外特有のニュアンスで、日本語(字幕)にすると「ん?」っと 微妙な箇所もあったので、できることならせめて英語だけでも 理解して楽しみたかったところ。。もったいない。。涙)
と、、悔しさを含めいろいろと述べましたが・・・とにもかくにもこの映画、はっきり言ってしまうと、、
【しゃべってるか】、【殺してるか】、ほぼこの2つのシーンしかありません(笑;)
あはは。。
この状況が好きか嫌いかで・・好みが分かれるところではないかと思います..が、、
「これが俺の最高傑作だ!!」というだけあって、根っからのタランティーノファンならば、ご満足いただける内容かと思います♪
ただ、笑えるかっていうと、そうそう笑えはしないので、私のように予告編を観て、笑えるという意味で面白そう♪ と期待して観に行った方は肩透かしをくらうかもしれません。(なので。。60点とさせて頂きました。。)ご注意下さいっ!!
(スタッフ古庄)