これは古風な恋愛映画である(50点)
ヴァンパイア(吸血鬼族)とライカン(狼男族)の闘いを描く人気シリーズの前日談は、抗争の起源を描くもの。今回の主軸は主人公二人の許されない恋だ。ホラーやアクションではなく、これは古風な恋愛映画である。それはさておき、このシリーズのヒロインである女戦士セリーンとの関係性がこう薄くては、いくら運命が似ていてもビギンズとは考えにくい。せっかくケイト・ベッキンセールのそっくりさんのローナ・ミトラが熱演しているというのに。運命は繰り返すということなら、未来の物語の方が興味をそそる。タトポロス監督はクリーチャー・デザインの名人なので、ライカンの変身場面は見事だ。
(渡まち子)