アイズ - 前田有一

傑作ホラー『the EYE 【アイ】』がハリウッドリメイク(30点)

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 タイなどで活躍する双子の映画監督オキサイド・パン&ダニー・パンによる『the EYE 【アイ】 』(02年)は、結局パート3まで作られドル箱シリーズとなった。二作目以降、加速度的につまらなくなっていく、昔ながらの続編ジンクスを忠実に守った連作だが、『アイズ』は唯一見られる一作目のハリウッド版リメイクとなる。

 若き盲目のバイオリニスト、シドニー(ジェシカ・アルバ)は、姉の強いすすめにより角膜移植手術を受ける。手術後、無事視力が戻ってきたかに思えたが、じつはシドニーには他人には見えていないものまで見えていたのだった。

 角膜ドナーのおぞましい記憶まで移植されてしまった、あわれなヒロインの物語。同様の手術を受けたが、なぜか1週間後に自殺したタイの少女の実話をヒントに作られたストーリーだ。日本人にとっては、手塚治虫という偉大な先達の作品により、このアイデアはよりなじみが深いといえよう。

 『アイズ』はホラー映画だが、オリジナルに比べ、笑ってしまうほど怖さを感じられない。虫の居所の悪いカオナシのような死神のデザインもダメだし、最大のキモたるラストシーンの迫力も弱い。この手の話はアジア的なしんみりした恐怖がポイントとなるが、やはり欧米人が作るとうまくない。外人に味噌汁を作らせるようなものか。

 そこで、仕方がないからジェシカ・アルバでも眺めて目の保養にするかと思うわけだが、この人は何歳になっても美貌を失わないミシェル・ファイファーのような妖怪と違い、どうも美しさのピークが短いタイプの女優らしい。

 まだ27歳くらいのはずだが、ドアップ多用の本作での肌の荒れ具合を見るに、あの独特の可愛らしさも下降気味という印象。それでも、もともと演じる予定だったレニー・ゼルウィガーよりは適役と思うが。余談だが、入浴シーンの無駄にエロい撮り方には笑った。スタイルが整いすぎててボディダブルに違いないとは思うが。

 ……と、映画の本筋と関係ない話が続いているあたりから、出来のほうも察していただければと願う次第である。

前田有一

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